復興法人税「廃止を検討」明記へ…与党税制大綱

　自民、公明両党は２９日夜、東京都内のホテルで与党税制協議会を開き、設備投資減税を２０１６年度末まで行うことを柱とした与党税制改正大綱の最終案をほぼ固めた。

　震災復興に使うために企業に課している「復興特別法人税」については、１年前倒しして１３年度末で「廃止を検討する」との政府方針を大綱に明記する方向で調整している。

　ただ、廃止が賃上げにつながるのか政府に明確な説明を求める考えだ。公明党内で異論が強いため、大綱に家計支援の必要性も盛り込む方向で検討する。地方税分を含めた法人税の実効税率の引き下げについては、「早期に検討を開始する」との政府・自民党案を公明党も了承する見通しだ。

　自公両党は３０日にも税制改正大綱を正式に決める。政府も、安倍首相が１０月１日に消費税増税の実施と合わせて発表する経済対策に同様の内容を盛り込む。