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<国税調査員逮捕>癒着隠し?OB以外を舞台の会社担当に
2013 / 08 / 29 ( Thu )

<国税調査員逮捕>癒着隠し?OB以外を舞台の会社担当に

毎日新聞 8月29日(木)15時2分配信

 大阪国税局の調査官が脱税に関与したとされる事件で、脱税の舞台となった会社の担当税理士に、国税局OB以外が充てられていたことが捜査関係者への取材でわかった。調査官とこの企業の税務調査の進め方を事前に協議した疑いがあるOB税理士が、他の国税職員に不審がられないために決めた可能性があるという。大阪地検特捜部は巧妙な脱税工作の経緯を調べている。

 OB税理士の関係者も毎日新聞に「税務調査の八百長が疑われないよう、OB以外の税理士を担当につけた」と証言している。

 法人税法違反の疑いで逮捕されたのは、西税務署の上席国税調査官、平良(たいら)辰夫(43)とOB税理士の細名高司(たかし)(61)の両容疑者。2人は大阪市のホストクラブ運営会社「M」の脱税がばれないよう、2011年の税務調査で実際より少額の申告漏れを経営者に申告させた疑いが持たれている。

 税務調査で少額の申告漏れを認めさせることで、より悪質な脱税を隠蔽(いんぺい)しようとしたとの構図だ。税務調査で一定の修正申告に応じれば国税担当者の面目が立つとされる、国税側の事情を突いた工作だった可能性があるという。

 Mは細名容疑者が営む「税理士法人ナイスアシスト」(大阪市浪速区)に税務を委託していた。平良容疑者が西税務署に異動になった約5カ月後、同じ管内の西区内に本店を移転、平良容疑者が税務調査の担当となった。

 捜査関係者らによると、細名容疑者の法人は複数のOB税理士と仕事のやり取りをしていたが、Mについては法人所属のOBでない税理士に担当させた。OBが担当になった場合、平良容疑者以外の国税職員が何らかの疑いを抱くことを懸念した結果とみられるという。

 一方、細名容疑者は顧問契約を結んだ企業の大半について、国税局職員と親交があるOB税理士に実際の税務を発注していたという。「税務調査への対応がしっかりしている」というのが法人のセールスポイントとされており、特捜部は細名容疑者周辺のOB税理士が絡んだ税務調査の実態も調べている。



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