婚外子規定、違憲判断へ…最高裁が来月４日

　結婚していない男女間の子（婚外子）の遺産相続分を、結婚した夫婦の子の半分とした民法の規定が「法の下の平等」を保障する憲法に違反するかが争われた裁判で、最高裁大法廷（裁判長・竹崎博允(ひろのぶ)長官）は２８日、決定を９月４日に出すと当事者に通知した。

　大法廷は１９９５年に合憲判断を示しているが、今回は社会情勢の変化などを理由に「違憲」とする可能性が高い。

　大法廷は、新たな憲法判断や判例変更が必要な場合などに開かれる。違憲の決定が出れば、戦後、最高裁が法令を違憲とする９例目となる。婚外子側が遺産分割のやり直しを求める動きも予想され、違憲判断が過去の事例に適用されるかどうかも注目される。

　９５年の大法廷決定は、明治時代に制定された規定について「法律婚の尊重と、婚外子の権利保護の目的があり、合理的」と判断した。ただ、１５人の裁判官のうち５人が反対意見に回り、その後の小法廷での５回の合憲判断でも、いずれも反対意見が出されていた。