＜焼き肉店＞風評被害で損害、東電を提訴…東北産和牛使用

　福島第１原発事故による風評被害で損害を受けたとして、東京都八王子市と日野市で焼き肉店を経営する「金星」（日野市）が、東京電力に１２１２万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁立川支部に起こしたことが分かった。提訴は３月１５日付。同社の４店舗は、宮城、岩手、山形など東北産黒毛和牛を主に使用していたという。

　訴状によると、２０１１年３月～１２年２月の売り上げは１億５６７６万円で、前年より１７８８万円減少。うち１２１２万円が事故による損害だと主張している。同社は「原子力損害賠償紛争解決センター」の和解仲介手続きを利用したが、東電側と合意できず提訴に踏み切ったという。東電広報部は「コメントを差し控えたい」としている。【林奈緒美】