朝鮮総連の土地・建物、最福寺が取得断念

　競売にかかった在日本朝鮮人総連合会（朝鮮総連）中央本部（東京都千代田区）の土地・建物を４５億円余で落札した宗教法人「最福寺」（鹿児島市）は９日、資金を確保できず取得を断念した。

　同寺関係者が取材に対し、「融資を依頼した上場企業との交渉が不調に終わった」と明かした。東京地裁が同寺に出した売却許可決定が失効し、早ければ８月にも再入札が行われる。

　同寺代表の池口恵観法主(えかんほっす)が、落札代金の納付期限となる１０日、神奈川・江の島の同寺施設で会見を開き、経緯を説明する。

　同寺は３月２６日、朝鮮総連中央本部を落札し、池口法主は「建物内に分寺を作り、残ったスペースを朝鮮総連に貸す」と説明。資金は、同寺が所有する不動産を担保に金融機関から借りるとしていたが、最終的に調達できなかった。