見たことない光景…議員会館退出、最大２６６人

　自民党の歴史的大勝で幕を閉じた衆院選。

　議員数が４分の１以下になった民主党など、大敗した政党の落選議員たちの永田町からの引っ越しが１９日、ピークを迎えた。

　一方、働き場所を失う秘書らは、目下“就活”に奔走中。「もはや就職先の政党や議員を選んではいられない」といった悲鳴も上がっている。

　「審判の日」から３日。東京・永田町の衆院議員会館では、当選祝いのコチョウランが届く一方、落選議員の部屋からは、あるじを失った鉢植えが臨時廃棄場所に集められた。「引っ越し作業専用」のエレベーターも決められ、廊下や壁は搬出作業で傷つけないよう、シートでガード。部屋には書類や段ボールが山積みされ、事務機器のリース業者や引っ越し業者が慌ただしく出入りしていた。

　衆院事務局によると、落選や引退で議員会館から退出する議員は２６６人。同じく政権交代のあった前回衆院選よりも、５０人以上多い。過去最大規模の引っ越し作業に、事務局のベテラン職員も「今まで見たことのない光景」と驚いている。

　特別国会召集日に間に合わせるため、衆院事務局は「選挙結果の判明後、速やかに」退去するよう求めている。しかし、ある落選議員の事務所では、荷造り中のスタッフが、退去日程の確認にきた事務局の職員に、「早く出て行けってことか！」と声を荒らげる一幕も。