内閣府は、結婚相手を探すため地域で開かれる「婚活イベント」に、運営費など財政面の支援を検討している。

　イベント費用などを賄うための「少子化危機突破基金」（仮称）を２０１４年度から創設する案が出ている。安倍内閣が力を入れる少子化対策の一環で、内閣府が７日に開く「少子化危機突破タスクフォース」（議長・森少子化相）の部会で、有識者を交えて具体的な議論を始める。

　内閣府では、結婚から出産まで幅広く活用できる基金をすべての都道府県に設け、男女の出会いの場を地域ぐるみで企画する大規模イベント「街コン」などの費用を補助する仕組みを想定している。結婚しても経済的な理由で出産をためらう夫婦がいることを考慮し、新婚家庭や子どもの多い家庭が公営住宅に優先的に入居できるための支援も行いたい考えだ。

　関西大の宮本勝浩教授（理論経済学）が５月に発表した試算によると、３００人規模の街コンを年間２０００回行った場合、交際を始めたり、結婚を決めたりしたカップルのデート代や結婚費用などで経済効果は年間約１４００億円に上った。内閣府は、婚活支援が消費拡大や地域活性化にもつながると判断し、てこ入れすることにした。

　政府は、一定水準以上の年収がある人などの残業代をゼロにできる「ホワイトカラー・エグゼンプション」制度について、「国家戦略特区」への導入を断念した。

　特区構想を検討している有識者会議「国家戦略特区ワーキンググループ」の八田達夫座長（大阪大招聘(しょうへい)教授）が４日、記者会見で明らかにした。

　同制度の導入には、労働行政を所管する厚生労働省などから反対の声があがっていた。

　みずほ銀行が信販会社を通じた暴力団員らへの約２億円の融資を放置した問題で、昨年１２月からの金融庁の検査で指摘を受けてからも、みずほ銀が、担当役員だったＯＢへの聞き取りなど本格的な調査を行っていないことが分かった。

　担当役員は、みずほ銀が問題を把握した２０１０年１２月以降５人おり、そのうち４人に聞き取りをしていなかったことになる。

　問題を把握した後も、原因の究明に乗り出さず、暴力団への融資に対するみずほ銀の意識の低さが浮き彫りとなった。

　みずほ銀は４日、初めて記者会見を開き、岡部俊胤副頭取が、「対応に甘さがあったのは痛恨の思いだ。真摯に反省している」と謝罪した。

　岡部副頭取は、問題となった２３０件、約２億円の融資は、すべて系列の信販会社オリエントコーポレーションを通じた提携ローンだったと説明した。融資はオリコが現在、回収しているが、一部は不良債権化していることを認めた。

　大阪国税局の調査官がホストクラブ運営会社の脱税に関与したとされる事件で、西税務署の元上席国税調査官、平良（たいら）辰夫容疑者（４３）＝起訴休職＝が国税局ＯＢ税理士側から現金を受け取った疑いがあることが捜査関係者への取材でわかった。大阪地検特捜部は、運営会社の脱税工作に協力した見返りだったとみており、４日にも平良容疑者を収賄容疑で再逮捕する方針を固めた。

　ＯＢ税理士で「税理士法人ナイスアシスト」の実質経営者、細名高司容疑者（６１）＝大阪府警が貸金業法違反などの疑いで逮捕＝も、贈賄容疑で再逮捕するとみられる。国税職員とＯＢ税理士の癒着による脱税疑惑は、贈収賄事件に発展する。

　捜査関係者によると平良容疑者は、細名容疑者の顧客だった大阪市のホストクラブ運営会社「Ｍ」の脱税に協力するための便宜を図った見返りに、細名容疑者らから現金を受け取った疑いが持たれている。

　特捜部は先月１８日、Ｍの脱税がばれないよう、経営者の宮城敦被告（３６）＝法人税法違反（脱税）などの罪で起訴＝に２０１１年の税務調査でうそをつかせたとして、平良、細名両容疑者を法人税法違反（虚偽答弁）の罪で起訴。１９日には、Ｍに対する抜き打ちの税務調査の日時を細名容疑者に漏らしたとして、平良容疑者を国家公務員法（守秘義務）違反の疑いで再逮捕した。

　政府は３日、横浜市緑区のＪＲ横浜線踏切で、線路内に倒れていた男性（７４）を助けようとして電車にはねられ、死亡した会社員村田奈津恵さん（４０）に対し、安倍首相の名前で感謝状を贈る方針を固めた。

　危険を顧みず、人命救助を行った勇気を政府としてたたえる必要があると判断した。菅官房長官が近く、遺族を弔問して感謝状を手渡し、事故現場で献花を行うことを検討している。