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尖閣ビデオ流出 石垣海保の映像と断定、検察当局が捜査へ
2010 / 11 / 07 ( Sun )
 沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を撮影したビデオ映像がインターネット上に流出した問題で検察当局は6日、映像は石垣海上保安部(沖縄県石垣市)から流出した可能性が高いとみて、国家公務員法(守秘義務)違反容疑などで捜査に乗り出す方向で検討に入った。福岡高検が捜査の指揮にあたる見通し。

 検察当局などによると、流出した6本の映像をつなぎ合わせた計44分間の映像が、石垣海保が証拠資料として編集、那覇地検に提出した十数種類のビデオのうちの1本と同一と判明。流出映像には、石垣海保に勤務する海上保安官2人の名前や状況説明用の字幕があった。検察に提出する際に編集したものだという。

 また、石垣海保の職員が海上保安庁の調査に「自分が編集したものだと思う」と話していることも分かった。流出映像が海保撮影のものだったことを裏付ける証言となる。

 検察当局はすでに、ビデオを視聴できる立場にあった人への聴取や保管状況などの内部調査を終了。映像を保存していた専用サーバーやUSBメモリーの使用記録からも、内部で不正使用はなかったことが判明、検察内部からの流出はほぼないとの結論に達した。

 一方、石垣海保では10月中旬に映像の取り扱い規則が厳格化されるまで、部内者なら映像を勝手に持ち出したりコピーすることが容易な状態になっていた。

 映像は本庁や第11管区海上保安本部(那覇市)にも送られたとみられるが、本庁と11管は、映像はすべて破棄したとしている。

 海保は本庁などから職員計12人を石垣海保に派遣、聞き取り調査のほか、パソコンの履歴などを調べている。しかし、検察当局は、内部調査では流出者の特定は困難と判断。捜査に踏み切るための根拠の一つとなったようだ。

 また、馬淵澄夫国土交通相は6日、「告発による捜査といった手順も考えられ得るという意見が閣僚の中からあった。私自身もそうしたプロセスもあり得ると考えている」と話した。

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