＜殺人未遂＞容疑で高校生２人を逮捕　男性暴行　大阪府警

　大阪市浪速区の通天閣近くの路上で先月、５０代の男性が意識不明の状態で倒れていた事件で、大阪府警が市内の男子高校生２人を殺人未遂の疑いで逮捕していたことが、捜査関係者への取材で分かった。高校生は男性への暴行を認める一方、殺意は否認しているとみられる。府警は男性と高校生の間に何らかのトラブルがあったとみて、当時の状況などを詳しく調べている。

　捜査関係者によると、高校生２人は先月１日未明、大阪市浪速区恵美須東２の路上で、５０代の男性と口論となり、男性の顔を殴ったり蹴ったりするなどの暴行を加え、大けがをさせた疑いが持たれている。男性は頭の骨を折るなどしたが、現在は意識が戻っているという。

　高校生は府警に「酔っていた男性に因縁をつけられたので暴行した」などと説明しているという。

　府警は、男性のけがの程度が相当に重いことなどから、高校生には「死んでもかまわない」という未必の殺意があった可能性が高いとみて、殺人未遂容疑を適用した。

　男性は先月１日午前０時４５分ごろ、路上に倒れているのを通行人に発見され、病院に救急搬送された。この直前には、現場近くで複数の男らがつかみ合うのが目撃されていた。

　府警は、男性が事件に巻き込まれたとみて捜査を始め、防犯カメラの映像を分析するなど、現場から逃げた男の行方を追っていた。

　現場は通天閣の南約１５０メートルで、飲食店などが並ぶ繁華街「新世界」の一角。