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<台風26号>土石流9時間前、気象庁が警戒情報
2013 / 10 / 17 ( Thu )

<台風26号>土石流9時間前、気象庁が警戒情報

毎日新聞 10月17日(木)2時40分配信

 東京都大島町(伊豆大島)に大きな土砂災害をもたらした台風26号。気象庁が土石流の発生約9時間前に「土砂災害警戒情報」を出したにもかかわらず、大島町が避難勧告発令などの措置を取っていなかったことが分かった。気象庁は「警戒情報は避難勧告発令の基準」との見解で、町側の対応の遅れが死者・行方不明者60人規模という大災害の要因となった可能性が出てきた。

 土砂災害警戒情報は、気象台と都道府県が地域別にまとめた過去の雨量と災害状況のデータを基に気象庁が災害発生時間を予測、その数時間前をめどに発表する。今回は15日午後6時5分に、大島町を対象とする警戒情報を出した。

 避難勧告は災害対策基本法で市町村長が発令すると定められている。町は気象庁の担当者から記録的短時間大雨情報が出た16日午前2時半過ぎ以降計3回、警戒を強めるよう連絡を受けたが、警戒情報には勧告発令の強制力がないことから住民への具体的な指示を見送った。

 その後、町は同日午前3時20分に元町地区の大金沢が氾濫したことを確認。近隣住民に防災無線で沢が氾濫したことを告げ、注意喚起したという。

 避難勧告を見送ったことについて、川島理史町長は16日夜の記者会見で「夜中の3時前後は真っ暗で、避難勧告を出すのは被害の拡大につながるという認識だった」と釈明。当時は島根県・隠岐諸島に出張中で同3時過ぎに町から台風の状況について電話で報告を受け判断したと語った。原田浩副町長も、東京都檜原村へ出張中で不在だった。【川名壮志】



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