＜ホスト経営者遺棄＞「拳銃で頭撃った」元従業員を再逮捕へ

　東京都八王子市のホストクラブ経営、土田正道さん（当時４３歳）の遺体の一部が見つかった事件で、死体損壊・遺棄容疑で逮捕されたホストクラブ元従業員、阿部卓也容疑者（２７）が警視庁捜査１課の調べに対し、「（元店長の）玄地栄一郎容疑者の指示でホストクラブ店内で土田さんを拳銃で何発か撃ち、最後に頭を撃って殺した」と供述していることが捜査関係者への取材で分かった。玄地容疑者（３１）は殺害現場にはいなかったとみられるが同課は９日にも無職の平正喜容疑者（３０）も含めた３人を殺人と銃刀法違反容疑で再逮捕する方針。

　この事件を巡っては２０１０年１１月２５日～～同１２月ごろ、八王子市内で土田さんの遺体を損壊・遺棄したなどとして、３人以外にも阿部容疑者の実父の秀樹容疑者（５９）や元妻の篤子容疑者（３１）ら計８人が逮捕されている。

　同市内の秀樹容疑者方の汚水槽から土田さんのインプラント（人工歯根）のねじが見つかったことが逮捕の決め手となったが、捜査１課は玄地容疑者らが配水管の洗浄剤を使って遺体を溶かし、遺棄したとみている。土田さんはホストクラブの経営を巡り、玄地容疑者と金銭トラブルになっていたという。

　殺害に使われたとみられる拳銃は、阿部容疑者の供述に基づき多摩湖（東京都東大和市など）近くの土中から発見された。【松本惇、山崎征克、神保圭作】