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<流通経済大>熱中症の野球部員、救急搬送せず 監督を謹慎
2013 / 08 / 04 ( Sun )

<流通経済大>熱中症の野球部員、救急搬送せず 監督を謹慎

毎日新聞 8月4日(日)2時30分配信

 流通経済大(茨城県龍ケ崎市)の硬式野球部で7月、練習中に熱中症になった部員4人の病院への搬送が遅れ、うち1人が一時意識不明になっていたことが3日分かった。部員はいずれも回復したが、同大は指導していた監督(41)について「救急車を手配しないなど、対応が極めて不適切」として謹慎処分にした。保護者からは「一歩間違えば大変なことになっていた」との批判が出ている。

 同部の大場敏彦部長らによると、7月7日午後2時ごろ、茨城県牛久市のグラウンドで練習をしていた1年生が過呼吸症状となり、監督の指示で救急車で同市内の病院に搬送された。練習を続けたところ、さらに4人が午後3時過ぎ~4時半ごろ相次いで不調を訴えた。

 監督は4人を冷房付きの部屋で休ませた。しかし、症状は改善せず、午後5時ごろまでに順次、部員の運転する車で龍ケ崎市内の病院に向かったが、意識がなくなった1年生が集中治療室に運ばれたほか、3年生1人も入院。2人は翌日退院した。水戸地方気象台によると、7日の最高気温(同県土浦市)は34度を超えていた。

 その後複数の部員が、当日は居合わせなかった部長に対し、監督が救急車を手配しない理由を「これ以上救急車を呼んだら大学に怒られる」と話したことや、病院の医師から搬送の遅れを批判された際に「死んでも構わないぐらいのつもりで練習させた」と言った、と証言。監督も事実関係を認めたという。

 大学は監督を7月14日から31日まで謹慎処分にし、今月1日に復帰した。大場部長は「監督は『同じことを繰り返さない』と反省している。大学としては熱中症への対応マニュアルを作るなど対策を取った上で、監督を続けてもらうことにした」と説明した。監督に取材を求めたが応じてもらえなかった。

 同大野球部は1977年創部。東京新大学野球連盟1部リーグに所属し、今年の春季リーグは6チーム中4位だった。【安味伸一】



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