「０増５減」区割り法案、１２日に衆院提出へ

　政府は２９日、衆院小選挙区定数の「０増５減」を実現する区割り法案（公職選挙法改正案）を４月１２日に閣議決定し、衆院に提出する方針を決めた。

　４月下旬の衆院通過を目指す。

　安倍首相は２９日の参院予算委員会で、「一刻も早く法制上の措置を講じることで、速やかに１票の格差是正に取り組んでいきたい」と述べ、法案の早期成立を目指す考えを強調した。

　自民、公明両党は２９日、民主党との３党幹事長会談で同法案の早期成立に協力を求めたが、民主党は難色を示した。

　自民党の石破幹事長は会談で、同法案を「速やかに成立させ、違憲状態を解消することは義務だ」と指摘した。これに対し、民主党の細野幹事長は小選挙区の「１票の格差」をめぐる高裁判決を理由に「０増５減は違憲の疑いが排除できない」と述べ、協力は困難との認識を示した。ただ、同法案の扱いを巡り、他の野党も含めた協議を来週にも行うことで一致した。