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<温室ガス>先進国投資、途上国での09年削減量を世銀調査
2010 / 06 / 30 ( Wed )
 09年に先進国が途上国で投資した地球温暖化対策に伴う温室効果ガス削減見込み量は2年前のピーク時に比べ約6割も減ったことが、世界銀行の調査で分かった。08年に始まった金融危機に加え京都議定書に定めのない13年以降の枠組み交渉が難航し、先進国が新たな対策に踏み出しにくいのが背景と分析している。

 京都議定書は先進国に08〜12年の年平均排出量を90年比で5%削減するよう義務付けた。達成手段として、先進国が途上国で風力発電建設など二酸化炭素(CO2)排出量の少ない省エネ投資をしその効果を先進国の削減量(排出権)とみなす仕組み「クリーン開発メカニズム」(CDM)を認めた。世銀の集計によると、CDM事業は02年ごろから増え、07年はCO2換算で5億5200万トンの削減が期待できる74億米ドル分の契約が結ばれた。

 しかし京都議定書の削減期間に入った08年には米国に端を発した金融危機が発生。契約金額は65億米ドルで、削減効果も4億400万トン分に落ち込んだ。余波は09年も続き、契約金額は07年比64%減の27億米ドル、削減量も同62%減の2億1100万トン分となった。【江口一】

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