全国刑務所、一斉に受刑者と刑務官の所持品検査

　府中刑務所（東京都府中市）の看守が受刑者に覚醒剤を渡したとして逮捕された事件を受け、法務省は、全国の刑務所などの受刑者と刑務官ら計約８万９０００人の所持品検査を始めた。

　谷垣法相が１２日の閣議後の記者会見で明かした。検査を全国一斉で行うのは極めて異例という。

　同省によると、検査は刑務所（少年刑務所を含む）と拘置所、それらの支所計１８８か所全てで、受刑者や被告ら約７万人、刑務官約１万９０００人を対象に実施。受刑者らの居室や刑務官のロッカーなどに、処遇や生活に不必要なものが隠されていないかを調べる。既に一部の施設で始めており、１週間程度で終わる見込み。不適切な事例があれば、受刑者や刑務官らから聞き取り調査した上で、処分も検討するという。