治安維持支援策を表明へ＝6月のアフリカ開発会議―政府

　政府は、6月に横浜市で開く第5回アフリカ開発会議（TICAD）で、治安維持や紛争予防を議題とし、具体的な日本の支援策を打ち出す方針を固めた。これまで同会議ではインフラ整備や経済支援の在り方を中心に協議してきたが、日本人10人が犠牲となったアルジェリアの人質事件を受けて、「アフリカの発展には地域の平和と安定が不可欠」（外務省幹部）と判断した。
　第5回会議はアフリカ各国の首脳を招いて、6月1日から3日まで横浜市で開催。日本政府は国連や世界銀行などと共催し、安倍晋三首相が議長を務める予定だ。
　外務省は治安維持支援の具体策として、麻薬・武器の取引を取り締まる通関業務や国境警備の強化、治安維持に当たるアフリカ各国の人材育成などを検討している。
　また、会議でまとめる予定の共同宣言や行動計画には、アフリカ各国に対し治安維持向上への取り組みを促すとともに、国際社会も支援に当たることを明記する見通しだ。