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クック船長も上陸したクリスマス島へ 世界最大の環礁を大冒険!?
2010 / 06 / 26 ( Sat ) 【沈む島の真実 キリバスから】
キリバスの首都・タラワから東に約3500キロ。世界最大の環礁、クリスマス島へ向かった。タラワからナンディ(フィジー)で乗り継ぎ、クリスマス島に着くまで、同じ国だというのに半日以上かかる。利用者が少ないなどの理由で、直行便が存在しないためだ。広大な面積、手付かずの自然。“水没”の危険をはらむキリバスにとって、クリスマス島は欠かせない存在だ。実際に目で見て、確かめなくては…。タラワから大自然が残る環礁の島へ渡ると、予想もしない出会いと環境が待ちかまえていた。(今泉有美子) ■空港に降り立てば知り合いの知り合いが… せまい島国のきずなを実感 タラワからナンディまで飛行機で約3時間。数時間待機した後、クリスマス島まで再び飛行機で約5時間。午後4時に出発し、クリスマス島に着いたのは翌朝の午前7時だった。 ナンディからクリスマス島にジェット機が飛んだのは、実は2年ぶりのことだ。乗客が少ないなどの理由で、2年前から廃線になっていたのだ。空港にベルトコンベヤーはなく、飛行機に積まれた荷物はタラワと同様、人力によって運ばれてくる。久々の飛行だったためか、従業員が足りず、荷物がなかなかやってこない。たまりかねた他の乗客が、荷物運びを手伝い始めた。よその空港では、なかなか見られない光景だ。 入国手続きを済ませ、空港から出ると、ヤシの木が生い茂る広大な大地が広がっていた。一本道しかないタラワから来ると、果てしなく広く感じる。同じ環礁とは思えない、途方もない広さだ。面積はタラワの約10倍、しかし山はなく、どこまでもフラットな道が続くのは、ほかの環礁と同じだ。 「さて、ホテルのある村はどこだろう…」 実は、一本道ですべての場所につながるタラワと同じ島を想像し、歩けばホテルに着くと思ったために予約をしてこなかった。しかし、空港の職員に聞くと、「キャプテンクックホテルを始め、どの村も歩くのは無理ですよ」。 約2百年前、クック船長(英国)がクリスマスイブの日に上陸したことから、クリスマス島と名付けられたこの島にも、タラワと同様にタクシーはない。 困り果てて呆然(ぼうぜん)としていると、「すみません、あなたはユミさんではないですか」と、40歳ぐらいの現地の女性がぎこちない英語で話しかけてきた。顔を見ると、タラワでお世話になったロティさんの夫、タウ・テロリモさんにそっくりな女性が立っている。 「タウの妹のタボコリです。タウからユミさんがクリスマス島にこの便で来ると聞き、心配で迎えに来ました。一緒にホテルを探しましょう。もしくは、うちに来てください」 タウさんの妹がクリスマス島にいることは聞いていたが、まさか迎えに来てくれているとは思わなかった。驚くと同時に、ここの国の“親戚(しんせき)内のきずな”の深さと、人の温かさを再確認した。 ■ロッジを含めてホテルは島内に数施設 人情味あふれる“ママ”に拾われ… 「泊まるホテルが決まってないの? それなら、うちに来るといいわ」 空港の前でタボコリさんと右往左往していると、キリバスにしてはめずらしく、ハキハキとした女性が話しかけてきた。女性は2002(平成14)年にオープンしたロッジを夫婦で経営しているというアニータ・タエキチさん(52)。他に選択肢はなく、言われるままに車に乗った。 車で20分ほど走ると、広大なヤシの木の草原に、こぎれいなロッジが数棟建っている。そこが、アニータさんの経営する「クリスタルビーチ・ロッジ」だ。部屋に入ると、壁にはヤモリがはい、小さなネズミがベッドの下に潜り込むのが見えた。「もしかしたら、とんでもないところに来てしまったのでは…」。しかし、とんでもないのはこの島だった。 まず、島ではほとんど電話が通じない。場所によっては、有線電話も通じない。半官半民の由緒正しき「キャプテンクックホテル」は、電話すらほとんど通じないという話を、実際に宿泊している他の客から後で聞いた。 そして、インターネットのできる場所は島の中で2カ所だけ。1カ所は、クリスタルビーチ・ロッジからさらに車で約10分ほど進んだ「ロンドン村」にあるインターネットカフェ。そして、もう一つは同ロッジに隣接する高校のインターネット・コーナーだ。アニータさんが、「うちのロッジはいちばんロケーションがいいのよ」と言っていた意味が、時間がたつにつれて良く分かった。 島で一番のスーパーマーケットには、缶詰とお菓子、少しの洋服が置いてあるだけ。日本の平均的なコンビニエンスストアの半分ほどの大きさだ。食料品も、タラワと同様に道ばたで魚を売っている女性はいるものの、大きなマーケットはない。 一見、とても不便そうに見えるが…。クリスマス島に隣接するタブアエラン島出身で、現在はタラワに住む自動車整備士のタナシ・ワアドさん(27)が、「漁などで自分たちで食料を調達しているキリバス人にとっては、とても住みやすい所です。私も、できれば昔のような魚を捕って暮らす生活に戻りたい」と話していたことを思いだした。 ■観光資源を生かすのか殺すのか 大きな可能性を秘めた島 首都での人口増加、水没の危機といった問題を抱えるキリバスにとって、クリスマス島が“もう一つの都市”となる可能性は大きい。実際、数年前まで5千人といわれた人口は現在、推定で約1万人。それでもクリスマス島への移住人気はやまず、政府はクリスマス島への移入制限を始めたほどだ。 しかし、クリスマス島は一方で、その手付かずの自然を有することから、新たな観光資源としての可能性を秘める。現在は、数棟のロッジもサービスや設備は不十分で、来島する外国人はごく一部の熱心な釣り人らに限られる。しかし、観光地としての開発が進めば、数少ないキリバスの大きな外貨収入の柱となる。 実際、ラグーンは、透き通った神秘的な体を持つボーンフィッシュが釣れる数少ないポイントとして知られ、世界中の釣り人のあこがれの地だ。海岸を歩くだけでも、大きな魚が悠々と泳ぐ姿が見える。 ヤシの木の生い茂る森には、見たことのない多くの鳥が飛び交っている。ここに多くの人が移住すれば、自然は破壊され、観光資源としての価値は失われる。キリバスにとって、大きな局面を迎えているのだ。 アニータさんの夫で、かつて政府の観光局で働いていたジム・タエキスさん(60)は、青いラグーンを指してしみじみと話した。 「この国の人は、恵まれた環境に気づかず、自然を浪費しすぎてしまった。環境を守り、いつまでも住み続けることのできる国にしたいと思っている。そのためにも、観光業を発展させる道を選ぶべきではないか」 キリバスからのリポートについては、産経デジタルのインターネットサイト「イザ!」で公開している今泉記者のブログ(http://imaizumim.iza.ne.jp/blog/1/)でもご覧になれます。 ☆…今月のピックアップ…☆ 体臭が気になる方向けの人気消臭下着 ★ポイント10倍!【瞬感消臭男性用ブリーフ】/くさいニオイもすぐ分解!新素材の消臭下着【瞬... |
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