国道３２号・大豊、１９号・鳥居トンネルで損傷

　国土交通省は７日、中央自動車道・笹子トンネルの事故を受けて実施した緊急点検の中間報告を発表した。

　国管理でつり天井構造のトンネル９本のうち４本の点検を終え、その結果、国道３２号「大豊トンネル」（１９７８年開通、高知県）と国道１９号「鳥居トンネル」（同、長野県）で、天井板を固定する金具のボルトやナットの欠損や、つり下げ金具周辺のコンクリートの変状があった。

　同省では「いずれも軽度で、天井の落下につながる損傷ではない」としている。

　大豊トンネルは、コンクリート板約８０００枚を連結した天井板（約５０トン）を、約１６００か所の金具でつり下げる構造。点検では、つり下げ金具を固定した周辺のコンクリートが重みで浮き上がる変状を１９か所で確認。天井板をトンネルの左右の壁に留めるボルト約３２００本のうち、２３本でナットがなくなっていた。

　一方、鳥居トンネルは、コンクリート板約８７００枚を連結した天井板（約８０トン）を約２０００か所の金具でつり下げており、このうち１か所の金具からボルト２本が抜け落ちて金具が外れていた。