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「2世」ぞろいの総裁候補、陰の主役もあの2世
2012 / 09 / 15 ( Sat )

「2世」ぞろいの総裁候補、陰の主役もあの2世

読売新聞 9月15日(土)9時18分配信

 自民党総裁選の幕が14日、開いた。各候補は熱い思いを秘めて出陣の朝を迎えた。

 石原伸晃幹事長(55)は、東京・日本橋に近い「水天宮」に向かった。父である石原慎太郎東京都知事が1999年、知事選に初当選した際、必勝祈願した神社で、験を担いだのだという。

 お参りした石原伸晃氏は「秋の空、深まってきた。いよいよ、バトル、始まる。全力であたりたいと思う」と記者団に語った。

 父は、89年の自民党総裁選に出馬し、海部俊樹元首相に敗れた。総裁選出馬はこの1回で、その後、知事に転じた。父の“悲願”を息子が引き継いだ格好だ。

 89年総裁選は、石原、海部両氏と、林義郎元蔵相の3人による争いだった。林義郎氏の長男が林芳正政調会長代理(51)だ。「落ち着いた語り口と、政策通という資質は父譲り」との評がある。

 23年の時を越えて、今度は長男同士が戦う。感想を問われた林氏は14日、「いやあ、歴史は巡るのかな、ということくらいですかね。そういうことを考えたこともなかったですけど」と、淡々と記者団に語った。

 ほかの3人の候補、安倍晋三元首相(57)、石破茂前政調会長(55)、町村信孝元官房長官(67)を含め、5人全員が閣僚経験者を父とする2世議員だ。

 世襲を制限するか否かは、自民党の党改革の古くて新しいテーマだ。今回の総裁選でも、論じられる可能性がある。

 今回の総裁選で、“陰の主役”と言われるのが、小泉進次郎党青年局長だ。

 2009年衆院選で、父・小泉純一郎元首相の後継として初当選。その後、党青年局長として、地方遊説などを積極的にこなし、存在感を高めている。小泉進次郎氏がどの候補を推すのかが、中堅・若手議員らの投票行動に影響を及ぼすとみられてきた。

 しかし、小泉進次郎氏は14日、党本部で記者団にだれに投票するか事前に明かさない考えを示した。小泉氏は「1回生の私の1票が影響を与えるのは不本意だ。キーマンとか言われ、身の程知らずな役を演じるのはよくない」と述べた。さらに、「自民党が変わらなきゃいけない思いで、骨太な議論が聞きたい」と語った。



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