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小沢氏、グループから8人離党を渋々「黙認」
2011 / 12 / 29 ( Thu )
 民主党で28日、小沢一郎元代表グループの若手議員が集団離党し、新党結成を表明したことで、小沢元代表の動向に注目が集まっている。

 元代表は民主党内での主導権確保を目指しているとみられ、新党組との連携もにらみながら影響力発揮を狙う戦略をとることになりそうだ。

 集団離党した衆院議員9人は、鳩山元首相グループの斎藤恭紀衆院議員を除き、内山晃衆院議員ら8人が小沢グループだ。離党者の中には、元代表が今後合流し、「小沢新党」に発展することに期待をかける向きもあるが、小沢グループ内では「来年9月の党代表選に向けた多数派形成が最大の課題だ」との声が強い。

 9人のうち渡辺浩一郎衆院議員ら6人は今年2月、元代表の処分問題や政権公約見直しを巡って執行部と対立し、会派離脱願を提出した衆院比例単独議員で、党内では「16人組」と称されてきた。小沢グループの中核とは言えず、グループ内からも「広がりに欠ける」と冷ややかに見る向きがある。

 内山氏は28日の記者会見で、元代表から離党については理解を得られたと説明し、「『君は頑固だからなあ』と言われた」と明かした。

 しかし、民主党内での復権を期す元代表の基本戦略にはそぐわないとの指摘もある。今回の集団離党で野田政権に打撃を与えた点では元代表にとってプラスになるが、来秋の代表選に向けて党内の票を固めるうえではマイナスになるからだ。

 実際、元代表は21日に国会議員106人を集め、自らを会長とするグループの統合勉強会を設立したばかりで、党内から「代表選にに向けた布石だ」との見方が広がっていた。元代表は最近、野田政権の環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加や消費税増税方針などに不満を募らせるグループ議員らと頻繁に会食し、「今は動く時期ではない」と離党を急がないように自重を促してきた。

 このため、元代表側近は「今回の動きは小沢氏主導ではない。どうしても納得できない若手の受け皿を作るのを手伝っただけで、渋々の『黙認』だ」と解説する。

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