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九電、再稼働賛成メール送信指示…一般市民装い
2011 / 07 / 06 ( Wed )
 九州電力玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)2、3号機の再稼働問題で、経済産業省が6月に佐賀市で開いた県民説明会について、九電の真部利応社長が6日、記者会見し、同社が子会社4社と一部社員に対し、一般市民を装い、再稼働に賛成する意見を電子メールで説明会に送るよう指示していたと発表した。

 真部社長は「説明会の信頼を損ねる形になり、心からおわび申し上げる」と謝罪した。

 説明会は6月26日、番組としてケーブルテレビ局で行われ、インターネットの動画サイトで中継。メールやファクスで意見や質問を募集し、一部は番組で紹介された。

 九電によると、メールは先月22日、九電本社原子力発電本部の課長級社員のアドレスから、子会社4社と九電の玄海原発、川内原発、川内原子力総合事務所のそれぞれ中間クラスの職員に送信。「説明会の進行に応じ、発電再開を容認する一国民の立場から真摯に、かつ県民の共感を得るような意見や質問を発信」するよう求めていた。職場ではなく、自宅からネットに接続することも指示していたという。

 経産省によると、意見や質問は説明会の開催前日の午前10時から番組終了時まで受け付け、メール473件、ファクス116件が寄せられた。再稼働への賛否の内訳はメールが賛成226、反対119、その他128。ファクスが賛成60、反対44、その他12だった。

 6日の衆院予算委員会の集中審議で、笠井亮衆院議員(共産党)がこのメールの存在を追及したため、九電が内部調査を開始し、判明したという。

 読売新聞はこのメールに関して、2日に九電広報部に事実関係の確認を求めたが、九電は「常識的にそんな指示をすることはありえない」と回答していた。

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