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「他原発は大丈夫」説明なし…玄海・川内に波紋
2011 / 05 / 08 ( Sun )
 国は浜岡原発の運転停止を要請する一方、浜岡を除く他原発の緊急津波対策は認可した。

 九州電力の玄海原発(佐賀県玄海町)や川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の運転再開や継続を後押しするものだが、浜岡は駄目で他原発は大丈夫と判断した理由について十分な説明はなく、原発が立地する自治体に波紋を広げている。

 佐賀県の古川康知事は7日、自身の簡易投稿サイト・ツイッターに、「原発立地県の知事としては複雑としかいいようがない」と書き込んだ。玄海原発は2、3号機が定期検査中で、1、4号機は稼働している。九電は来月中にも2、3号機の運転を再開させたいとしている。

 古川知事は「浜岡だからなのか、浜岡をはじめとして、そのほかも、ということなのか。だって理由が確率論。地震の確率がゼロのところはないわけだから」と続け、何を基準にして判断すべきかを迷う心境を吐露している。知事は政府に対し、安全性をどう判断したのか、早急に説明するよう求めた。

 「首相はなぜ、浜岡の停止だけを取り上げて、玄海をはじめとする他原発の安全は確認したと発表しないのか」と憤るのは玄海町の岸本英雄町長。「他原発は大丈夫と説明するのが筋ではないか。配慮が足りない」と不信感を募らせる。

 福島第一原発の事故を受け、3号機増設に向けた手続きが中断している川内原発。福島の事故で周辺の農畜産物の出荷が制限されて風評被害が広がったことは、薩摩川内市や伊佐市、さつま町の農業者でつくるJA北さつま(正組合員数約1万3000人)に衝撃を与えた。

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