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「ロックの街」再興へ=コザに地元アーティスト集う―米軍基地近くでイベント・沖縄
2011 / 02 / 11 ( Fri )
 「音楽の火を消したくない」―。米軍嘉手納基地に隣接する沖縄県沖縄市。かつてロックの街として栄えた同基地第2ゲート前の「ゲート通り」を中心とする「コザ」地域で、音楽による街興しを図ろうと、市内で活躍するバンドや楽器店などが一堂に集うイベントが11日開催された。イベントは市が主催、活動に賛同したアーティストらがボランティア出演した。雨がぱらつく中、市民ら約600人が訪れ、無料でライブを聴いたり、楽器の演奏を体験したりした。
 最前列でライブを見守った無職男性(55)=宜野湾市普天間=は1970年代からコザに通っている。「体が勝手に動きだしてしまう」とステージ前で踊りだすシーンも。嘉手納基地にコンピューター技師として勤める米国人男性(27)は「楽しかった。もっとこういうイベントを開いてほしい」と要望した。
 米軍基地が多い同県は、ロックなど音楽文化が盛んだ。特にゲート通り周辺は戦後、米兵を相手とするライブハウスがにぎわいを見せた。最も盛況だったのはベトナム戦争時。父親の代から40年以上ライブハウスなどを営む豊里満さん(54)は「歩けば米兵と肩がぶつかるほどだった」と当時を振り返る。
 しかし、その後は米兵数の減少や円高などが影響して客足が鈍り、市内のライブハウス数は最盛期の半分以下。「店が減り客が一層減る悪循環が起きている」と危機感を募らせる豊里さん。週末のみの営業に踏み切る店も多い中、ほぼ毎日営業を続けている。
 市から委託を受け今回のイベントを呼び掛けた具志堅人士さん(27)は「市外、県外へのPRが最終目標だが、まずは地元の人に良さを再認識してほしい」と語る。今後も随時イベントを開催するといい、「ロックの街」の認知度を高めていきたいとしている。 

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