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<福島4人焼死>21歳の次男を放火の疑いで逮捕
2010 / 12 / 31 ( Fri )
 31日午前2時45分ごろ、福島市伏拝(ふしおがみ)の会社員、西沢博幸さん(56)方から出火、木造2階建て住宅延べ約90平方メートルを全焼し、1階の焼け跡から4人の遺体が発見された。西沢さん方は6人家族で、県警は、連絡が取れない4人とみて身元確認をする一方、西沢さんの次男(21)が放火した疑いが強まり同日夜、現住建造物等放火容疑で逮捕した。

 県警福島署によると、連絡が取れないのは、1階で寝ていた西沢さんの父広治さん(89)▽妻貴子さん(58)▽三男(19)と、2階で就寝中だった長女(29)−−の計4人。西沢さんも2階にいたが、電柱を伝って逃げ、煙を吸い込むなどしたが、命に別条はないという。次男は一時行方不明になったが市内で無事が確認され、同署が次男に出火時の状況を聴いていた。

 近所の住民らによると、広治さんと貴子さんは脳梗塞(こうそく)で歩行が不自由で、同居の子たちには知的障害があったという。広治さんが30日にタクシーで訪れたという近くの理容店の60代の男性は「入退院を繰り返していたので病院から来たようだった」と話した。貴子さんも外出はタクシーを使い、近くの美容院の稲沢敏子さん(79)は「お母さん(貴子さん)は自分が具合が悪いので、娘が洗濯を手伝ってくれると喜んでいた」と落胆していた。

 長女と三男はNPO法人の作業所に通い、午前9時から約5時間、箱折り作業をしていたという。民生委員で、10月に西沢さん宅を訪ねた林誠さん(70)は「広治さんは体は不自由だが明るく、孫を人一倍愛していた」と話した。

 現場はJR南福島駅に近い住宅密集地で、近所の60代男性は「花火のような音が鳴り、焼けた臭いもしてきた」と話した。男性会社員(62)は「気付いた時には家は火の海だった。博幸さんがパジャマ姿で裸足で外に立っていた。子供は?と聞いたら、『1階で寝ていた』と言ってぼうぜんとしていた」という。【蓬田正志、金寿英、長田舞子】

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