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略称一時は「ますぞえ新党」…代表の知名度頼り
2010 / 04 / 24 ( Sat )
 23日に旗揚げした「新党改革」は、代表に就いた舛添要一・前厚生労働相を「一枚看板」に、参院選での躍進と政界再編を狙う。

 民主、自民両党と距離を置く「第3極」新党が乱立する中、舛添氏の高い知名度を生かして参院選後に政界再編の軸となるかどうか。

 「鳩山内閣の支持率は急落し、民主、自民両党の支持率も低下している。閉塞(へいそく)感を打破し、開かれた政治を確立する」

 舛添氏は23日の記者会見で、強い決意を表明した。

 強気の背景には、各種世論調査で「最も首相にふさわしい国会議員」第1位にあがる国民的人気がある。これを最大限利用し、勢力拡大を図るのが、新党改革の基本戦略だ。このため、舛添氏らは一時、参院比例選での党の略称を「ますぞえ新党」とすることまで考えたが、取りやめた。公職選挙法で、政党代表者や比例選名簿登載者の名前を類推させる名称・略称が禁じられているためだった。

 政策面で大きな隔たりのあったメンバーが合流し、改革クラブを衣替えしたことには、批判も出ている。

 佐藤哲也・静岡大准教授(情報社会学)は、「舛添氏の人気の源泉は、自民党にいながら党のしがらみと無縁だった点なのに、新党結成の経緯が『数合わせ』『政党交付金目当て』のように見え、国民はがっかりしているのでは」と指摘。「若手を取り込み、従来の政党と全く違う政策形成手法を取り入れないと、人気持続は難しい」と分析する。

 一方、自民党内からは、新党の主要政策として、国会議員の定数削減、憲法改正、法人税減税などが並ぶ点について、「自民党が参院選公約骨子で示したものを超えるものではない」と冷ややかな声があがる。

 もっとも、自民党にとって舛添氏の離党はやはり痛手だ。同党の谷垣総裁は、都内での街頭演説で「チャレンジャーになる」と、党勢立て直しの決意を示した。「敵は小沢氏」 舛添氏は23日の民放番組で、小沢民主党幹事長を「最大の敵だ」と批判した。周辺には「比例選で1000万票、10議席を取る。複数区には全部立てる」と語る。参院選で勢力を拡大して発言力を強め、民主党や自民党の一部勢力と連携し、政界再編を仕掛ける――という青写真を描く。

 課題は、乱立模様の「第3極」勢力の中での存在感発揮だ。舛添氏は23日、みんなの党を「公務員制度改革に特化したシングル・イシュー(単一争点)政党」などと指摘し、他の新党との差別化に懸命だった。

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