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刃物、まず頭部へ 神戸高2刺殺事件1週間 明確な殺意、犯人像は?
2010 / 10 / 10 ( Sun )
 神戸市北区の路上で神戸弘陵高校2年、堤将太さん(16)が刺殺された事件で、男は堤さんを刃物で襲う際、まず頭部を狙ったとみられることが10日、捜査関係者への取材でわかった。男と堤さんに面識はなかったとみられるが、神戸北署捜査本部は、男に明確な殺意があったとの見方を強めている。事件発生から11日で1週間。捜査本部は怨恨(えんこん)や通り魔的犯行の可能性も含め、幅広い角度から犯人像の絞り込みを進めている。

 捜査関係者によると、堤さんは頭や首、背中にかけて7〜8カ所を刺されており、深さ約8センチの首の刺し傷が致命傷とみられる。

 このうち、頭蓋骨(ずがいこつ)には刃物をはじき返したような傷があったことが判明。両手には男と争った際にできたとみられる傷も確認されており、捜査本部は、男がまず刃物で頭を狙ったが刺さらず、その後抵抗する堤さんの首や背中を執拗(しつよう)に刺したとみている。

 これまでの調べでは、事件の起きた4日の午後10時ごろ、堤さんは知人の中学3年の女子生徒(15)と現場近くの自動販売機の前で待ち合わせ、座って話し込んでいた。その後2人の前を男が通り過ぎ、約10メートル離れた車止めに座って2人を見つめていた。

 男は20〜30歳で身長約170センチ、髪は長めだった。女子生徒の証言から、堤さんらと男は面識がなかったとみられ、「気持ち悪い」という女子生徒に対し、堤さんは「そうやな」と答えたという。

 事件が起きたのは約30〜40分後。堤さんは男が刃物を振り下ろすと、女子生徒に逃げるように指示。心配になった女子生徒が数分後に現場に戻り、約70メートル離れた横断歩道上で倒れている堤さんを発見した。

 現場近くでは、以前から男の特徴に似た不審な人物が住民らに目撃されていた。一方、犯人像について、捜査幹部は「怨恨か通り魔的犯行なのか断定できる段階ではない。あらゆる可能性を想定している」としている。

 捜査本部は、堤さん周辺にトラブルがなかったかも含め、慎重に捜査を進めている。

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