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社民“トドメ”の衝撃 辻元氏離党へ 民主と距離拡大
2010 / 07 / 27 ( Tue )
 社民党の辻元清美前国土交通副大臣が離党の意向を明らかにしたことは、参院選で敗北した同党にとって大きな打撃となった。福島瑞穂党首ら執行部への不満は他の議員にもくすぶっており、福島氏は自らの進退問題にも直面することになったうえ、党存亡の危機にも立たされたといえる。同時に民主党との連携維持を模索していた辻元氏の離党は、社民党と民主党の間の距離を一層拡大しそうだ。

 「党のあり方や連立政権離脱など、ずっと思ってきたことを伝えた」

 辻元氏は26日夜、重野安正幹事長と約4時間会談した後、記者団に離党の意向を固めた理由を手短に答えた。

 辻元氏は旧社会党の右派を中心とする勢力が離れた後の社民党で党の将来を担う人材として期待された。だが、秘書給与詐取疑惑の責任をとり議員辞職し、詐欺容疑で逮捕、有罪が確定した。その後は福島党首の陰に隠れる存在となった。

 昨年の衆院選では民主党の全面的な支援を受けて当選した。米軍普天間飛行場の移設問題で、民主党と対立した際は党幹部に「政権にとどまるからさまざまな政策が実行できる」と一貫して自重を求めた。前原誠司国交相には「本当はこういう結末は避けたかった」と泣きながら抱きついた。

 辻元氏としては、昨年の選挙で民主党の支援がなければ自らが勝ち抜けないことを実感したうえに、今回の参院選で社民党が改選3に届かない2議席にとどまったことから、護憲や米軍基地問題を前面に掲げる福島氏の政治手法では、社民党の党勢維持は難しいと判断したとみられる。

 福島氏らは離党を撤回しなければ除名も視野に検討する方針だ。しかし、「ポスト福島」の有力候補を失うことになりかねず、まさに同党としては「泣きっ面にはち」といえる。 

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