環境省幹部ら訓告処分…グーグルグループ利用で

　メール共有サービス「グーグルグループ」で国際条約の交渉内容が誰でも閲覧できる状態になっていた問題で、環境省は８日、当時の交渉担当幹部ら３人を訓告処分とし、交渉団トップの地球環境審議官だった谷津龍太郎次官を厳重注意とした。

　石原環境相は同日の閣議後の記者会見で「情報セキュリティーに対する認識の甘さが原因」として、今後、全職員に研修を行う考えも明らかにした。

　閲覧できる状態だったのは今年１月、ジュネーブで国際会議が開催された水俣条約の交渉。７月に読売新聞の指摘で発覚した。

　訓告の対象は、環境保健部の早水輝好・前企画課長と上田康治・前環境安全課長、同課の当時の課長補佐で、サービスを利用する際、外部からの閲覧を制限する措置を取らなかったことなどが処分理由。スイスなどとの２国間交渉の内容も閲覧できる状態になっていたが、同省は「他国からの苦情はなく、外交交渉に影響を与えた事実は確認されていない」とした。