「もうける方法」売って…１億３０００万円脱税

　情報商材の販売などで稼いだ所得を隠し、計約１億３０００万円を脱税したとして、情報提供サービス会社「Ｙｕｃｈａｎ　ＧｏｏＤ」（東京都中央区）と、実質経営者の本庄祐也・同社前社長（３１）が、所得税法と法人税法違反容疑で東京国税局から東京地検に告発されていたことがわかった。

　同社と前社長の弁護人は「国税当局との間に争いはない」としており、いずれも修正申告を済ませたという。

　弁護人の説明や関係者の話によると、本庄前社長は２００７年頃から個人で情報商材の販売やウェブサイトの制作を開始。０８年１２月に同社を設立して以降は、同社が業務を引き継いだが、前社長と同社は、売り上げの一部を他人名義の口座に振り込ませる手口で、１０年までの３年間に個人と法人を合わせて計４億円余りの所得を隠した疑いが持たれている。

　隠した所得は、同社の事業資金などに充てられていたという。本庄前社長は取材に対し、弁護人を通じて「納税に対する認識が甘く、深く反省している」などとコメントした。

　同社は、「ｉｎｆｏ‐ｚｅｒｏ」という情報商材などの電子書籍を扱う専門サイトも運営。「もうける方法」などの商材を数千円から数十万円程度で販売する一方、「この商材でいくらもうけた」などの成功体験談をネット上に掲載して顧客を集めていたという。

　情報商材は、金を稼ぐ方法のほか、投資やギャンブルの必勝法、美容やダイエット法などネットで売買される様々なノウハウ。主に専門サイトで売られているが、高額で内容は購入しないとわからない。「確実にもうかる」「確実にモテる」など、利益や効果が確実なようにうたうものもあり、「詐欺まがい」などの苦情が急増している。