秋田新幹線、先頭の４輪脱線…４日から運転再開

　秋田県大仙市のＪＲ奥羽線で２日、秋田新幹線「こまち２５号」が脱線した事故で、先頭車両の二つの台車のうち、前方の台車下の左右計４輪が、進行方向の左側に最大約２センチ脱線していたことが３日、運輸安全委員会の鉄道事故調査官への取材で分かった。

　５分前には普通電車が現場を通過しており、ＪＲ側は「事故前の除雪に問題はなかった」としているが、調査官は事故原因について「一つの可能性として雪に着目している」と話した。事故処理などが終わったことから、秋田新幹線は４日の始発から全線で運転を再開する。

　ＪＲ東日本秋田支社によると、ラッセル車による除雪の実施は、気象情報会社から得る降雪予測や、主要駅の降積雪計の数値を基に、各区間の保線技術センターが判断。明確な数値基準はないという。

　現場を含む区間は、２月２５日午後１１時半～２６日午前６時に実施した後、除雪をしていなかった。事故当時の１２時間の降雪予測は、気象情報会社が示す６段階のうち、上から３番目の「１０～２０センチ」で、実際には除雪しない場合が多いレベルという。現場に近い大曲駅では、事故直前の２日午後４時までの８時間の降雪量は５センチだった。