至近距離から発砲か、爆発の衝撃も…人質事件

　アルジェリアのイスラム武装勢力による人質事件で、２５日に行われた日本人犠牲者の司法解剖の結果、９人のうち７人は、銃撃や爆発の衝撃で死亡したとみられることが２６日、捜査関係者への取材でわかった。

　２人の死因は現時点でははっきりしないという。頭部を撃ち抜かれたような痕がある遺体のほか、金属片を浴びた遺体もあった。

　捜査関係者によると、多くの遺体には、複数の銃弾を受けた痕が確認されている。１、２発の銃撃で殺害された犠牲者もいた。銃創の状態などから、至近距離から発砲された可能性もあるという。

　爆発の衝撃で死亡したとみられる遺体の中には、爆発で飛散した金属片が体に刺さっていたり、骨折したりした遺体もあった。金属片などは、ほとんどアルジェリアで抜き取られたとみられるが、傷口の周囲が焼け焦げていた箇所もあった。激しい爆発を受けたとみられる。神奈川県警は、遺族への配慮などを理由に司法解剖の結果を公表していない。県警は今後、傷口の特徴から使用された武器などを特定し、どのような襲撃を受けたかを詳しく調べる。日揮の元副社長で最高顧問の新谷正法さん（６６）の遺体については、神奈川県内の大学病院で司法解剖を行う予定。