祇園暴走、発作と判断　運転過失致死傷容疑で送検へ

　京都・祇園の繁華街で今年４月、暴走した軽乗用車に通行人がはねられ、７人が死亡し、１２人が重軽傷を負った事故で、京都府警は、車を運転して衝突死した藤崎晋吾（しんご）容疑者（当時３０）について、自動車運転過失致死傷容疑で容疑者死亡のまま書類送検する方針を固めた。事故時に持病のてんかんの発作を起こしたと判断したとみられる。捜査関係者への取材でわかった。

　事故は４月１２日午後１時過ぎに発生。藤崎容疑者は勤務先の呉服雑貨店の車で、観光客らでにぎわう京都市東山区の四条通大和大路の交差点付近を約３６０メートル暴走し、電柱に衝突して止まった。この事故で藤崎容疑者も亡くなった。

　府警は当初、幅の狭い直線道路を時速５０～７０キロ前後ですり抜けた形跡などから、藤崎容疑者がハンドル操作をできる状態で、歩行者に殺意をもって暴走した疑いも否定できないとみなした。てんかんの発作を起こしていたかどうかもわからなかったため、４月１３日、殺人容疑で家宅捜索した。