＜消費増税法成立＞議員、地元で賛否説明…解散風や手応え

　消費増税法の成立から一夜明けた１１日、次期衆院選をにらんで与野党議員の多くが地元に戻り、自身の賛否の説明に追われた。

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　「最近は少し解散風が吹き始めている」

　民主党の田嶋要氏（千葉１区、当選３回）は千葉市内で国政報告会を開き、衆院解散・総選挙が近づいていることを伝えた。野田佳彦首相と自民党の谷垣禎一総裁が「近いうちに解散」で合意しており、「今秋解散」の見方も広がる。

　田嶋氏は「社会保障の最大の懸案は財源。問題解決に一歩も二歩も前進した」と消費増税の意義を訴えたが、会場からは「なぜみすみす選挙で負けるようなことをするのか」と厳しい質問も飛んだ。田嶋氏は「我々は次、落ちるかもしれないし、野党になる可能性も半分以上ある」と悲壮感も漂わせ、首相の掲げる「決められる政治」に理解を求めた。

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　「できれば（増税を）言いたくはなかったが、次の世代にこれ以上、借金を負わせるわけにいかない」

　自民党の菅原一秀氏（比例東京、当選３回）は１１日夕、東京都練馬区の街頭に立った。菅原氏は「増税の前提は経済の好転だ」と執行部を突き上げたこともあるが、６月の衆院採決では民主、公明との３党合意に従い賛成した。「今国会中に解散に追い込むべきだが、自民党の支持率は上がっておらず、油断できない」とお盆中はあいさつ回りに徹する。

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　「自公両党との密談で決めた増税は国民不在そのものだ」

　「国民の生活が第一」の加藤学氏（長野５区、当選１回）は長野県飯田市で街頭演説し「しがらみのない政治を期待されたのに、気がつけば財務省のいいなり」と古巣の民主党批判を展開した。

　加藤氏は衆院採決で反対票を投じたが、小沢一郎氏らの「集団離党」には当初、同調しなかった。７月３日に党員資格停止処分が決まり、「政治活動が拘束される」と判断。翌日、小沢氏に面会して新党に加わる意思を伝えた経緯があり、「小沢氏に説得された」との見方を否定する。組織的な選挙準備は遅れ気味だが、「反増税で筋の通った主張ができるので、無党派層の反応には手応えを感じている」と語った。【念佛明奈、光田宗義】