オウム菊地容疑者を起訴へ＝都庁爆発物ほう助罪で―3回目逮捕で初・東京地検

　オウム真理教による東京都庁爆発物事件で警視庁に再逮捕された元教団信者菊地直子容疑者（40）について、東京地検は3日までに、勾留期限の6日に、殺人未遂・爆発物取締罰則違反のほう助罪で起訴する方針を固めた。菊地容疑者はこれまでに3回逮捕されたが、地下鉄サリン事件と猛毒VX事件は処分保留とされており、爆発物事件の刑事処分によっては釈放される可能性も出ていた。
　殺人未遂ほう助罪などは裁判員裁判対象事件のため、裁判員裁判で審理される見通し。地検は、地下鉄サリン・VX両事件については、元信者高橋克也容疑者（54）に対する一連の捜査終結後に、嫌疑不十分で不起訴処分とする方針。
　菊地容疑者は1995年5月、当時の教団幹部らと共謀し、本の中に爆薬を詰め、開くと爆発するよう工作した爆発物を製造し、都知事宛てに郵送。都庁の知事秘書室内で爆発させ、男性職員に重傷を負わせた殺人未遂などの容疑で逮捕された。