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<連続不審死>木嶋被告改めて殺害否定「数多くのうそ反省」
2012 / 03 / 13 ( Tue )
 首都圏連続不審死事件で、男性3人への殺人罪などに問われた木嶋佳苗被告(37)の裁判員裁判の公判は13日午後もさいたま地裁(大熊一之裁判長)で続いた。最終弁論終了後、前日に検察側から死刑を求刑された木嶋被告は最終意見陳述で「殺害していません」と無罪を訴え、結審した。判決は4月13日。2カ月に及んだ公判は延べ60人の証人が出廷し、6人の裁判員に交代はなかった。

 午後5時20分すぎ。大熊裁判長から「最後に述べておきたいことは」と促された木嶋被告は、証言台の前に立つと「人生を振り返り価値観が間違っていたことを気付かされました」と切り出し、涙声になった。

 続けて「数多くのうそをついてきたことを深く反省しています。学んだことをかみしめて、生き直したい」と鼻をすすりながら訴えたが、「ただし私は3人を殺害していません。以上です」とも述べた。

 弁護側は約6時間半にわたった最終弁論で、「検察官のストーリー(見立て)は別のストーリーでも説明できないか」と疑問を投げかけ、3人が自殺した可能性や、たばこの火の不始末による火災で死亡した可能性を改めて指摘した。

 また、検察側が、3人の死亡を「睡眠薬と練炭を使った一連の殺人事件」と主張している点については、和歌山毒物カレー事件(98年)で被告宅から出たヒ素が有罪の有力な証拠とされた点に触れ、「入手困難なヒ素と違い、睡眠薬は年間数億錠出回っている」と述べ、「疑わしい事件が3件もあるから有罪とすることは許されない」と主張した。

 起訴状によると、木嶋被告は09年8月、東京都千代田区の大出嘉之さん(当時41歳)を、同年1月に青梅市の寺田隆夫さん(同53歳)を、同年5月に千葉県野田市の安藤建三さん(同80歳)を、それぞれ練炭自殺に見せかけて殺害したとしている。【飼手勇介、田口雅士、平川昌範】

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