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国民新の消費税混乱、亀井代表のあいまいさ一因
2012 / 02 / 21 ( Tue )
 与党は20日、国民新党の亀井亜紀子政調会長が消費増税反対の姿勢を強調した問題の沈静化に追われた。

 新党結成も視野に独自の主張を繰り返す国民新党の亀井代表の対応が混乱の一因との指摘も出ている。

 「与党は一致しているということを明確にしておきたい。(亀井政調会長の発言は)おわびしたい」

 国民新党の下地幹事長は20日午前、国会内に民主党の樽床伸二幹事長代行、城島光力国会対策委員長を訪ね、亀井政調会長が19日、「消費増税には反対」などと発言したことを陳謝した。

 これを受け、輿石幹事長は20日夕の記者会見で「きちんと話し合っていけば大丈夫だ」と発言を問題視しない考えを示した。

 しかし、亀井政調会長は同日夜のBSフジ番組でも、「経済状況は好転していないので、消費税を増税する根拠が崩れている」と発言。消費税率引き上げ関連法案についても「党として決めていないので反対するとも言えないが、可能性は否定できない」と語った。

 国民新党幹部からこうした発言が飛び出す背景には、亀井代表が党の立場をあいまいにしているという構造的事情がある。亀井代表は石原慎太郎東京都知事らと3~4月の新党結成を目指し、民主党との違いを印象づけようとする一方、当面は与党の一員として党是の郵政改革実現などで実績を上げようという考えも強いと見られている。

 実際、亀井代表は社会保障・税一体改革大綱の閣議決定について「(消費増税は)できない。こんなものを閣議決定するなんて常軌を逸している」と強く批判しながらも、結局は容認した。消費税率引き上げ法案への対応も「仮定の話をするわけにはいかない」と周囲を煙に巻いている。亀井政調会長の発言は、亀井代表の政権批判を強調している面がある。

 亀井代表にしてみれば、石原氏らが増税に前向きなこともあり、今後の政治状況に応じて行動の自由を確保する狙いもあるようだが、野党は「こういうことがあるから(与党とは)協議できない」(茂木自民党政調会長)と反発、国会審議で追及材料とする構えだ。

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