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遺伝子の異常融合発見=肺腺がん細胞、増殖原因―がんセンター
2012 / 02 / 13 ( Mon )
 日本人の肺がん患者の半数を占めるとされる肺腺がんで、原因とみられる遺伝子の異常な融合を、国立がん研究センターの河野隆志研究所ゲノム生物学研究分野長らのグループが発見した。米医学誌ネイチャー・メディシンで13日までに発表した。
 河野氏によると、日本人の肺腺がん患者319例を調べたところ、うち6例で本来結び付くはずのない遺伝子の「KIF5B」と「RET」が融合していた。融合によってできたたんぱく質の中にある酵素「キナーゼ」の働きが異常に強まり、肺腺がん細胞が増殖することが分かった。
 遺伝子の融合は後天的な影響とみられる。今回異常が判明したのはいずれも非喫煙者で、たばこ以外の要因が考えられる。
 キナーゼの働きを抑えると、がん細胞の増殖が抑制されることも確認。米国で甲状腺がんの治療薬として承認されている「バンデタニブ」で、同様の効果が見込まれるという。 

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