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<採掘土>高放射線量計測も野ざらし 岐阜の瑞浪超深地層研
2011 / 12 / 25 ( Sun )
 高レベル放射性廃棄物の処分方法を研究する瑞浪超深地層研究所(岐阜県瑞浪市)を運営する独立行政法人「日本原子力研究開発機構」が、ボーリング調査で掘削した筒状の土(ボーリングコア)を同市明世町の所有地で野ざらしにしていたことが分かった。この地域の地層はウラン含有量が多く、機構は23日、周辺の空間線量の最高18倍の放射線量をボーリングコアの表面から計測。内規では土のうに入れて倉庫で保管すると定めている。

 機構は、線量は原子炉等規制法が国への届け出を義務づけた値を下回り、健康への影響もまず考えられないとする一方で、「住民の不安を考えれば、早く処分すべきだった」と話している。

 この所有地の横には住民が使う林道があり、遮蔽(しゃへい)物は何もない。機構が23日計測すると周辺の空間線量毎時0.08マイクロシーベルトに対し、ボーリングコア表面では最高1.4マイクロシーベルトを計測した。機構によると、86~01年に前身組織が同県東濃地方などで掘削、解析した約500本を木箱に入れ保管した。今年4月、箱の一部が腐って崩れ、中身が野ざらしになっていたことが判明した。

 機構は、内規に従い年度末までに倉庫で保管する予定だったと説明している。ただ、箱は9月に処分したのに、ボーリングコアは23日まで野ざらしだった。機構は24日現在、ブルーシートで覆う処置を施している。

 元愛知県衛生研究所職員の大沼章子・中部大客員教授は「風で飛べば吸い込む危険はあり、ボーリングコアの持ち去りもできる。管理というにはずさんな状況だ」と批判している。【岡大介】

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