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<証拠改ざん公判>検事「動機の説明が不十分」と助言
2011 / 10 / 14 ( Fri )
 大阪地検特捜部の証拠改ざん・隠蔽(いんぺい)事件で犯人隠避罪に問われた元特捜部長の大坪弘道被告(58)と元副部長の佐賀元明被告(50)の第7回公判が14日、大阪地裁(岩倉広修裁判長)であった。前田恒彦元主任検事(44)=実刑確定=から証拠改ざんを最初に知らされた国井弘樹検事(36)に対する弁護側の尋問があり、国井検事が前田元検事から改ざんの経緯を聞き取った際、「動機の説明が不十分」と助言していたことが明らかになった。

 国井検事の証人尋問はこの日で終了した。弁護側が公判で読み上げた国井検事の供述調書によると、国井検事は10年2月2日、大坪被告らの指示で前田元検事から事情を聴き、「証拠品のフロッピーディスク(FD)のデータを検証中に誤って改変した」と説明を受けた。

 国井検事は「なぜ検証したか動機が不十分」と助言し、「FD所有者で厚生労働省元係長の上村勉被告(42)=郵便不正事件で公判中=が自宅に隠していたから検証した」と変更するように提案したという。

 弁護側から「動機の構成を助言したということか」と聞かれ、国井検事は「大坪被告らから『ミステークストーリーに合うよう聞き取れ』と指示された。私から提案したり修正したことがあったと思う」と述べた。

 また、弁護側は、最高検が昨年9月に国井検事を取り調べた際のメモで、大坪被告の発言が日を追うごとに「(佐賀被告に)確認したらミステークということだった」から最後は「ミステークでいく」に変わっていると指摘。国井検事は「最初からミステークでいくという表現で話した。誤記ではないか」と反論した。

 国井検事はこれまで、佐賀被告は改ざんを知った10年1月30日に前田元検事と電話で話し、改ざんは故意と認識した▽大坪被告から同年2月2日に「これからは誰にも言うな。ミステークでいく」と指示された、と証言していた。【苅田伸宏、村松洋】

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