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東国原知事「日本の畜産守るため、断腸の思い」
2010 / 05 / 22 ( Sat )
 宮崎県の東国原英夫知事と政府現地対策チーム本部長の山田正彦・農林水産副大臣は21日夜、県庁で記者会見し、牛や豚の殺処分に向けたワクチン接種について、関係する地元自治体の理解を得られたと発表した。

 農家の同意が得られれば22日朝から接種を始める。感染が発生(疑い例を含む)した約160農場の約13万頭に加え、家畜の移動制限区域(半径10キロ圏)内で感染が確認されていない農場の20万頭以上も殺処分対象となる。

 知事は「(関係10市町長から)様々な意見が出たが接種に理解を得られた」と説明。「農家の皆さん。日本の畜産を守るため、断腸の思いだが、ぜひともご理解とご協力をお願いしたい」と訴えた。山田副大臣は「思い切ってやらないと、食い止められない」と農家に理解を求めた。

 ワクチン接種は、殺処分後に埋める土地を確保するため、感染を遅らせるのが狙い。埋却場所について、知事は高鍋町の県立農業大学校敷地の活用を表明。山田副大臣は新富町の航空自衛隊新田原(にゅうたばる)基地を検討していると述べた。政府が示した補償案に伴う費用は、牛だけで470億円を超えるとの見通し。

 農水省は21日、補償案を地元に提示。知事は対象地域にかかる川南町、西都、日向市など10市町長と協議、副大臣に回答した。

 ワクチン接種を巡り、政府は19日に総合対策を決定。しかし、地元市町長らは「支援策が不十分」と受け入れに難色を示し、総額1000億円の政府支援を条件に受諾する方針を知事に伝えていた。

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