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「被告のその後」裁判員関心、守秘に戸惑い半数
2010 / 05 / 17 ( Mon )
 裁判員制度が21日に施行1年を迎えるのを前に、読売新聞社は、裁判員と補充裁判員を務めた経験者を対象にアンケートを実施した。

 回答した252人のうち、判決後も被告の更生についてよく思い返すと回答した人は6割を占め、経験者の多くは自分が担当した被告の人生に関心を持ち続けている実態が浮かんだ。

 また、判決後、裁判に参加した体験を周囲に話した人は9割を超す一方で、5割近くの人が守秘義務の範囲を分かりにくいと答えた。

 初の裁判員裁判が行われた昨年8月以降に裁判員等を務めたのは3500人以上。アンケートは、このうち連絡先の判明した341人に依頼し、74%にあたる252人(裁判員214人、補充裁判員38人)から回答を得た。

 判決後によく思い返すこと(三つまで回答)は、60%が「被告の更生」を挙げ、「自分の判断の是非」(35%)、「被害者・遺族の思い」(30%)、「控訴の有無・控訴審の行方」(25%)と続いた。

 判決後に体験や感想を周囲に話したと回答した人は94%で、話した相手(複数回答)は、「家族」(80%)に続いて、「友人」(55%)、「職場の同僚や上司、部下」(49%)も多く、貴重な体験を積極的に広めようとする姿勢もうかがえる。

 一方、判決を決める評議で出た意見などを漏らしてはならないとする守秘義務の範囲について、「話してはいけないことの範囲が分かりにくい」という回答を選んだ人が46%を占め、「ちょうどよい」の45%と拮抗(きっこう)した。

 裁判員、補充裁判員の経験を「良い経験だった」ととらえている人は9割を超え、審理や評議についても、「あまり理解できなかった」としたのは2人だけだったが、判断するのに必要な情報が「不足した」(22%)、評議の時間が「不十分だった」(17%)という回答も一定数あった。

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