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<東日本大震災>被災地の銘酒試飲会開催へ 東京・浅草
2011 / 05 / 14 ( Sat )
 東京・浅草の飲食店でつくる「浅草料理飲食業組合」が、東日本大震災で被災した東北などの酒蔵を支援するため21日、浅草の料理店で被災地の銘酒の料理店向け試飲会を開く。レストラン格付け本「ミシュランガイド東京」で三つ星に輝いた日本橋人形町の「濱田家」のほか浅草の「草津亭」、新橋の「金田中」など都内の有名料亭も参加の予定で、新たな販路拡大を目指し被災地の酒蔵の復興を浅草から支援する。

 試飲会に出品するのは、被災地の青森▽岩手▽宮城▽福島▽茨城−−の5県にある酒蔵計68社。浅草料理飲食業組合が各地の酒造組合などを通じて約150社に呼び掛けたところ、半数が出品を決めた。

 浅草は東北からの東京の玄関口・JR上野駅から近く、飲食店の従業員や常連客も東北出身者が多いという。組合は被災地でのボランティア活動や支援物資の送付なども検討したが、効果は限定的と考え、消費の拡大で景気浮揚を後押しすることにした。

 「長く大きな揺れで商品は瞬く間に崩れ落ち、倉庫は地獄と化しました」「(東京電力福島第1原発の事故で)風評被害の多い地区ですが、負けずに頑張りたいので応援よろしくお願いします!」。試飲会場には68社から寄せられたコメントがパネルで紹介される。

 震災前は、各地の酒造組合側が東京に出向いて試飲会を開く立場だっただけに、純米酒「会津娘」をつくる高橋庄作酒造店(福島県会津若松市)の高橋亘さん(38)は「こういう支援は本当に助かる。私たちのお酒を東京で口にしていただける機会を作ってもらえるだけでありがたい」と話す。

 浅草料理飲食業組合長でドジョウ料理店「どぜう飯田屋」4代目店主の飯田龍生さん(59)は「関東大震災や戦時中は、うちも東北の人に世話になったのでお互い様だ。東京で消費の手伝いをするので元気を取り戻してほしい」と話している。【和田浩幸】

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