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<福島第1原発>収束工程表見直しへ 細野補佐官が謝罪
2011 / 05 / 13 ( Fri )
 東京電力福島第1原発1号機の燃料棒が溶融し、原子炉圧力容器が損傷して水漏れが起きている問題で、政府・東電統合対策室事務局長の細野豪志首相補佐官は13日の会見で「認識が甘かった」と謝罪した上で、6〜9カ月かけて事故の収束を目指すとした工程表を見直す見解を示した。

 1号機の炉心溶融について、細野首相補佐官は「溶融していると思っていたが、圧力容器の底にほぼたまっているとは想定していなかった」と釈明。「既存の計測器の(温度や圧力などの)値が正しいか検証し、工程表に反映させる」と述べた。

 一方東電は同日、1号機の冷却システムを構築するため、空冷式の冷却装置の搬入を始めたと発表した。原子炉建屋の外側に設置するため、格納容器などからの水漏れによる作業への影響は受けないという。17日までに10基搬入する予定だ。

 東電によると、格納容器の水位は現時点で不明。冷却システムを構築するには、格納容器内の冷却水を取り出す配管の高さまで水位がなければならず、東電は「格納容器内の水位の確認が必要」と話す。一方、格納容器を水で満たす「水棺」作業については「圧力容器は安定して冷えている」として、燃料棒の上端から1メートル上まで冠水させるとした当初計画の見直しもあり得るとの考えを示した。

 また東電は13日、1号機の原子炉建屋を覆うカバーの設置工事の準備を始めた。水素爆発で吹き飛んだ屋根などから放射性物質が飛散するのを抑え、作業員の被ばく線量も抑えるのが目的。6月上旬から基礎工事を始め、本体工事着手後は2〜3カ月で完成させるという。東電によると、カバーはポリエステル製。大きさは縦47メートル、横42メートル、高さ55メートルで、表面積は1万平方メートル。原子炉建屋の周りに鉄骨を組み立てた上でカバーをかぶせる。【河内敏康、比嘉洋、岡田英】

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