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<タンポポ>西日本で広域調査 一般参加を呼び掛け
2010 / 05 / 09 ( Sun )
 外来のタンポポの侵入状況などを調べる民間の「タンポポ調査・西日本2010」(実行委員会主催)が、西日本の19府県で実施されている。大規模なタンポポ調査は異例。花や種を郵送すれば誰でも参加でき、昨年の予備調査以降、2万件以上の情報を収集した。タンポポの外来種と在来種の分布状況は環境破壊の指標とされる。実行委は広域調査によって、タンポポの生態から環境の変化などを分析したい考えだ。実行委は、教育現場をはじめ幅広く一般参加を呼び掛けている。

 同実行委によると、関西はもともと在来種のカンサイタンポポが主流だった。70年代ごろから、外来種のセイヨウタンポポやアカミタンポポが拡大、雑種も生じている。宅地開発などで地面が荒れた場所は、在来種が育ちにくく、外来種が繁殖する。

 タンポポ調査は身近な自然を考える材料として、各地で行われているが、75年にスタートした関西は先がけ。社団法人「大阪自然環境保全協会」(大阪市北区)が事務局となり、大学や自然保護団体、博物館などが協力し、5年おきに実施している。

 これまでの調査は近畿が中心だったが、今回は中四国と福岡、佐賀の九州の一部が初参加。その結果、愛媛県大洲(おおず)市周辺で、東海地方を中心に広がる「トウカイタンポポ」と似た新種とみられるタンポポを発見した。実行委は仮称「オオズタンポポ」と名付け学会発表もした。

 実行委事務局の木村進・大阪府立泉北高校教諭(56)は「身近な草花だが、詳細な分布データは少ない。新種を発見できる面白さもある」と魅力を語る。今年の調査は5月31日まで。採取日▽採取地点▽採取者の連絡先などとともに、タンポポの花と種を各府県の実行委へ郵送する。問い合わせは大阪自然環境保全協会(06・6242・8720)。【曽根田和久】

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