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320万年前の猿人に土踏まず=長距離二足歩行可能に―中足骨化石発見・エチオピア
2011 / 02 / 11 ( Fri )
 アフリカ東部エチオピアの約320万年前の地層から、アファール猿人の左足中足骨の化石が発見され、現生人類(ホモ・サピエンス)の足と同じようにアーチ形の「土踏まず」が形成されていたことが分かった。米ミズーリ大などの研究チームが11日付の米科学誌サイエンスに発表した。
 土踏まずはばねの役割を果たし、直立二足歩行で長い距離を歩いたり走ったりするのに重要。森林から平原に出て、食べ物を探して広い範囲を歩き回ることができたと考えられる。
 同じエチオピアの約440万年前の地層からは、より原始的なラミダス猿人の化石が見つかっているが、その足はチンパンジーのように親指で木の枝をつかむことができる構造だった。ラミダス猿人は直立二足歩行ができたが、まだ森林で木登りをすることが多かったとみられる。
 今回発見されたアファール猿人の化石は、左足薬指につながる長さ約6センチの第4中足骨。現生人類と同様に土踏まずのアーチを構成し、先端と根元でややねじれた形をしていた。
 アファール猿人は1974年、女性のほぼ全身骨格の化石が発見されたが、土踏まずの有無を決定付ける中足骨の化石がこれまで見つかっていなかった。「ルーシー」と名付けられたこの女性化石は当時人類最古とされた。 

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